無料EA「XX（ダブルエックス）」を検証しました

ここでは無料で利用できるEA「XX（ダブルエックス）」について紹介します。

XXは両建てナンピンマーチン型のEAです。

相場がある一定のレンジ内で上下すると、エントリーと決済を繰り返して資金が増えていくシステムになります。

ナンピンすることにより平均取得単価を下げることができるので、少ない戻りで利確(利益確定決済)することができます。

公式から引用

• 配布元ページ内からEAファイルをダウンロード
• 配布元ページ内の指定リンクから口座開設
• パスコード申請フォームからメールアドレスと口座番号を送信

パラメータ設定

XX（ダブルエックス）のパラメータ

パラメータはそのままの状態で稼働しました。

500万円0.01ロット運用した結果

なんとたった6時間で500万円が吹き飛びました。

このEAは2日間だけデモ口座が利用できますが、たった2日でEA検証なんて無理だと思ったので、リアル口座でしっかり検証するつもりでした。
当初はマイクロ口座(リアル)で5万円0.01ロットで回したのですが、あまりのナンピン幅の狭さ(0.1Pips間隔以下)にロットの無理な上げ方で稼働して間もなくロスカット直前まで行きました。
ろくにデータを取れないまま終わる寸前でしたが、なんとか運よく破綻を回避。
(途中でEAを停止したのでリアル口座は数千円の損失で済みました。)

その後、デモ口座(証拠金500万円)で改めて検証をやり直した結果、このEAの動きを知るのに2日もいらない事が分かりました。

MT4の取引履歴

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※たった1日(6時間)だけのグラフです。

配布元が公表しているバックテスト結果では17年間で総取引数が946回でしたが、わずか6時間でそれを上回る1,396回も取引が行われました。

パラメーターは一切変更していないので設定の間違いではありません。
バックテストの結果とのあまりの違いに別のEAなのかと疑いました。

この時の相場は143.4円から144.0円の間、つまり約60Pipsのボラティリティしかないのに破綻しました。
公式ページでは「17年間耐えた」との事でしたが、検証した結果6時間も耐えられませんでした。

ナンピンは0.01、0.02、0.04、0.08、0.16、0.32、0.64、1.28、2.56、5.12、10.24、20.48、40.96、50ロットと単純に2倍ずつ推移しました。
※XMは一回にエントリーする最大ロットが50ロットまで(スタンダード口座の場合。マイクロ口座は100ロットまで)と制限されているのでそれ以上でエントリーしても50ロットでのエントリーになります。

20秒の間に2.5Pips動いた時の取引履歴です。
わずかな値動きにもかかわらず、短時間でこれだけエントリーしました。

「理論上負けないナンピンマーチン」と謳っていたので、どんな画期的な手法かと期待してみたら、とても狭いナンピン幅にただの2倍マーチンという「理論上勝てない」ナンピン手法でした。

「リーマンショック級の相場にもビクともしない」どころか、重要指標でもなんでもないただのレンジ相場でいとも簡単に破綻しました。

500万円をここまで早く破綻させるEAは他になかなか存在しないと思います。

まとめ

トレードモードはEAにお任せする「Normal」と「Advance」、すべての設定を手動で行う「Manual」の3つから選ぶことになります。
今回稼働したのはリーマンショック級の相場でも安定した右肩上がりの成績を期待できるという「Normal」モードでした。
「Advance」モードはマーチン倍率が4.0倍という破綻させる気満々なかなりリスクが高い設定なので、スタンダード口座の場合の推奨証拠金500万円で動かすのはかなり勇気がいると思います。

まず推奨証拠金500万円との事ですが、XMでは口座の残高が40万ドル(約500万円)以上あるとレバレッジ制限がかかってしまうので、現実的ではありませんしレバレッジが下がる事でパフォーマンスが落ちます。

このEAを動かす場合はマイクロ口座で「Manual」モードをカスタマイズして動かした方がいいと思います。

大げさなキャッチコピーに淡い期待をしましたが、残念ながらおススメの出来るEAではありませんでした。